2012/09/16

おしゃれという違和感


いい夜だった。
レオス・カラックスの「汚れた血」という映画を見る。
ジュリエット・ビノシュの真っ赤な口紅と真っ赤な血、
古い映画のオマージュとか、
哲学のような若さとか。
珈琲のような苦さと甘さが交差する言葉に惹かれる。
いまの私、音よりも言葉が必要みたい。


フランス映画っていわゆるおしゃれ映画として、
雑誌などで紹介されることも多いけれど、
無骨で、哲学的で、難解なものが多い。
フィルムを通して見るフランスの風景があまりにも日本とかけ離れていて
おしゃれという言葉の雰囲気に呑みこまれてしまう。



いま、ファッションに近い場所にいる私。
デザイナーの意思とか強く感じる服とか靴とかグラフィックとか、
デザインされたものってやっぱり好き。
でも「おしゃれ」って言葉にずっと違和感を感じてる。
この違和感が何なのかずっと探していたんだけど、
こうじゃないとダメ!っていう価値観がとても狭く感じるからかもしれない。


おしゃれなカフェより、ひとりを受け入れてくれる珈琲が飲める場所が好き。
おしゃれなコーディネートより、好きな靴を履く幸せがあればそれがいい。




この言葉が生まれた時、「お洒落」ってもっと刺激的な言葉だったはずなのに、
おしゃれという言葉を酷使しすぎる現代。
とっても違和感。




CC