2012/01/27

過去の人

最近強く感じていること。
私はすでに過去の人である。


こういう言い方をすると語弊があると思うので、付け加えておくと、
これまでの経験値、価値観のようなもの、ライフスタイルはとっくに崩壊して、今の私にはもはや無意味。
既に過去の人(事)である。
と、いうことなのです。


原発事故という人災があり、未来の健康を揺るがす大惨事の中、
経済や政治的な問題や、生きていく場所、その中で発信し続けようとする音楽。
ましてや私が作ろうとしている音楽はエネルギーがなくては作ることは難しい。
それでも好きな服を着て、愛しい人たちが近くにいて、毎日の食事を考え、
音楽を作り続けることを、生き残っていくことを望んでいる。
毎日考えることが止まらない。


私は音楽というカテゴリーの中で人生の半分以上をずっと生きてきた。
時代遅れの「メジャーデビュー」という言葉。
そのシステムや社会現象は今飽和し、
CDの売り上げ、ライブの動員だけでは生きていくことは難しい。
10年前、20年前のあたりまえは今は通用しないのがあたりまえだ。
「流行」という価値観があることも知っている。
時代のニーズに合わせていくことが生きていく価値に変わっていくことも少しは知っている。
30代の私はまぶしいくらいフレッシュな10代、20代の感覚と同じまま生きていくこともできない。
1年先の予定を今決めていたって、激動するこの時代。
予言者や経済学者じゃないので数年先の未来なんてわからない。
人間としてのあるべき姿や正しい生き方なんてわからない。
理由もわからない。
でも、私は毎日目的のないまま生きていくのはいやだ。
それだけはいやだ。


「それでよかったのか?」という名前のバンドで活動してきた当初から
今でも毎年必ず誕生日にお祝いのメッセージや、時々メールをくださる方がいる。
ワンマンライブには場所に関係なく必ず足を運んでくださる方もいる。
変貌していく私の作る音楽をずっと変わらず愛しんでくれる多くの人に
私はどう応えていけばいいんだろう。
作り出す表現スタイルや、発表する媒体、
ライブにおける存在意義も変わっていくかもしれない。


だからこう思うのです。


これから迎える新しい未来のために、
新しいライフスタイルのために
夜を迎えるたびに、毎日私は過去の人になろう。
明日のために生き、明日を生きる人になろう。
鳴り止まない音楽を届けていくために。