2011/03/08

川のそばで育つ

私はうまれてからずっと川のそばで暮らしている。
家を出れば川風に吹かれ、学校に行くために橋を渡り、
夕日のあたる川面に思いを馳せ、夜の光にゆがんでみたり。
川と言う水の形に翻弄され生きているように思う。

川はどこから来ているのだろう。
昔話でこんな話があったと思う。山(おそらく阿蘇山)にはおおきな湖があった。
ある日、怒った神様が湖を蹴ったのでその壊れた部分から水が流れ川が出来たという。
幼い頃に聞いた話なのではっきりとは覚えていないが、こんな内容だったと思う。
幼い私は子供ながらに神様は大きいんだなぁと思ったものである。
また、かもめのジョナサンで著名のリチャードバックのイリュージョンという小説の中で
救世主は「川は人生だ」と言っている。
人は皆、流されないようにしがみついて生きているが、時には流されてみよと。
川にはどんな力があるのだろう。全てを包み込み、時には全てを破壊する。
とてもひとつで形容することはできない。


川の恐怖は経験済みだが、私は川がとても好きだ。
川のそばで育つものは体だけでなく、思想もである。思想だけでなく生物もである。
菜の花、ススキ、昆虫達。
高いビルに囲まれても車の音が騒々しくても水量が増しても川は流れそして海につながる。

私は水の流れに、それをとりまく生物に、宇宙を感じるそらのあおに、
太陽の休息に翻弄されて育つ。まだまだ高く育つ。



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(散文)より 2001年




私が22歳の頃にWEBで公開していたもの。
当時読んだことがある人もいるかもしれないけれど、
私自身の記録のためにも時々ここに記しておこうと思います。